なぜレンズフードが必要?撮影における欠かせない存在の理由

レンズフードって何の為にあるの?と思ったことありませんか?

カメラを使っている方ならば、レンズフードという言葉は一度くらいは耳にしたことがあるかもしれません。

知らない方も多いとは思いますが、結構大事な役割があるんです。

この記事では、レンズフードについて、なぜ必要なのか?撮影においてなぜ欠かせない存在なのか?

について書いていこうと思います。

レンズフードの必要性がわからないという方に、レンズフードの大切さが伝われば幸いです!

レンズフードの必要性

フレアやゴーストの軽減

レンズフードは、主に光の制御に役立ちます。

撮影中に光がレンズに直接入射すると、フレア(光の筋)やゴースト(玉上の光)が写り込んでしまう現象が起こりやすくなります。

これらの現象は、光がレンズ内部で散乱したり反射したりすることによって生じます。

しかし、レンズフードを装着することで、直接光がレンズに入射するのを防ぐことができます。

レンズフードはレンズの前方に広がる円筒状の部品であり、光を遮る役割を果たします。

その結果、フレアやゴーストを軽減することができます。

対物保護

レンズはカメラの中でも最もデリケートな部品の一つです。

外部からの衝撃や異物の付着などが原因で、傷や汚れが発生することがあります。

しかし、レンズフードを使用することで、レンズをこれらの要素から保護することができます。

レンズフードはレンズの前方に取り付けられるため、物理的に保護することができます。

例えば、レンズが壁や他の物体にぶつかることがあった場合、レンズフードが衝撃を吸収し、直接的な損傷を軽減する役割を果たします。

また、レンズフードはレンズを覆うため、異物がレンズに付着するのを防ぐこともできます。

コントラストと彩度の向上

レンズフードは光の制御に加えて、撮影品質の向上にも寄与します。

レンズフードを使用することで、撮影時に光がレンズに入射する角度を制御できます。

この角度の制御により、コントラストと彩度が向上し、より鮮明な画像を得ることができます。

光の角度を制御することによって、レンズに入射する不要な光の反射や散乱を軽減することができます。

これにより、撮影される画像のコントラストが向上し、より鮮明で際立った写真を得ることができます。

特に、明るい状況下や逆光のシーンにおいて、レンズフードの使用は非常に効果的です。

また、レンズフードはレンズ周辺の余分な光を遮ることで、フレアやゴーストの発生を抑える効果もあります。

これにより、撮影される画像の品質を高めることができます。

特に、太陽や強い光源が画面に入るシーンでは、レンズフードが必須のアイテムとなります。

撮影時の快適さとプライバシーの保護

レンズフードは、撮影時の快適さとプライバシーの保護にも役立ちます。

レンズフードを装着することで、周囲の人々や環境からの光の乱れを最小限に抑えることができます。

これにより、フォーカスの精度を高め、より正確な写真を撮影することができます。

また、レンズフードはレンズを覆うため、撮影者の位置やカメラの向きを隠す効果もあります。

これにより、被写体や撮影者のプライバシーを守ることができます。

特に、人物撮影やストリートフォトなど、他人の意図しない撮影を避けたい場合には、レンズフードの使用は非常に有益です。

見た目のかっこよさ

レンズフード有りのカメラと、レンズフード無しのカメラを見比べたことがありますか?

断然レンズフードがあった方がかっこ良いんです!

より”カメラマンらしさ”が出てきます。(見た目だけですが笑)

レンズフードの種類

レンズフードっていくつか種類があるのかな?って疑問を持つ方もいらっしゃると思います。

結論から言えば、レンズフードの種類はいくつかあります。

一般的なレンズフードの種類とそれぞれの特徴、使いどころをご紹介しますね。

ペタル型レンズフード(Tulip Hood)

特徴

花びらのような形状をしており、レンズの前面に近い部分を覆うように設計されています。

花びらの形状により、広角レンズでの画角への干渉を最小限に抑えることができます。

使いどころ

広角レンズやズームレンズなど、画角が広いレンズで使用することが一般的です。

特に、外部光源からの光の反射やフレアを軽減する効果があります。

標準型レンズフード(Standard Hood)

特徴

円筒形状をしており、レンズの前面を覆うように設計されています。

一般的な形状で、幅広いレンズに使用される汎用的なレンズフードです。

使いどころ

標準レンズや中望遠レンズなど、一般的な焦点距離のレンズで使用されます。

外部光源からの光の反射を抑え、コントラストや色彩表現を向上させる効果があります。

魚眼レンズフード(Fish-eye Hood)

特徴

魚眼レンズ専用のフードで、特殊な魚眼レンズの形状に合わせて設計されています。

魚眼レンズの画角を最大限に活かすために、特殊な形状を持っています。

使いどころ

魚眼レンズで使用され、特に広い視野を持つ撮影シーンや独特な歪み効果を強調したい場合に適しています。

レンズフードアダプター(Lens Hood Adapter)

特徴

特定のレンズフードを使用するためのアダプターリングです。

レンズの口径とフードの取り付け口径が異なる場合に使用されます。

使いどころ

レンズの口径に合わせたフードを使用したい場合に、レンズフードアダプターを介して正確にフードを取り付けることができます。

これらは一般的なレンズフードの種類の一例示したレンズフードの種類は一部であり、他にもさまざまな種類のレンズフードが存在します。

折りたたみ式レンズフード(Collapsible Hood):

特徴

コンパクトに折りたたむことができるレンズフードです。

使用しないときには収納性が高くなり、持ち運びや保管が便利です。

使いどころ

旅行やアウトドアでの撮影など、持ち運びの便利さが求められる場面で活躍します。

レンズフードキャップ(Hood Cap)

特徴

レンズフードとフロントレンズキャップが一体化したデザインです。

レンズフードとしての機能を果たしながら、保護キャップの役割も果たします。

使いどころ

レンズフードを常に装着したままでの撮影を行いたい場合や、保護キャップの紛失を防ぎたい場合に便利です。

リバースレンズフード(Reverse Hood)

特徴

レンズフードを逆さに取り付けることで、コンパクトに収納できるタイプのレンズフードです。

取り付け時には逆さまになるため、保護効果はあまり期待できませんが、持ち運び時に便利です。

使いどころ

スペースの制約がある場合や、フードを簡単に取り外して再装着する必要がある場合に適しています。

これらは一部のレンズフードの種類ですが、さまざまな特殊なレンズフードやメーカー独自のデザインも存在します。

適切なレンズフードを選ぶ際には、レンズの用途や撮影スタイル、メーカーの推奨などを考慮しながら、自身のニーズに合ったレンズフードを選ぶことが重要です。

レンズフードの選び方

レンズフードを選ぶ際には、いくつかの注意店があります。

間違って買ってしまうと、ご自身のレンズに着けられませんので、レンズフードの選び方について詳しく解説しますね。

レンズの焦点距離に対応したサイズ

レンズフードは、使用するレンズの焦点距離に合わせて選ぶ必要があります。

一般的には、レンズの取扱説明書や製造元のウェブサイトなどで、対応するレンズフードの情報が提供されています。

正しいサイズのレンズフードを選ぶことで、効果的な光の制御とレンズの保護ができます。

レンズの種類と特性

レンズの種類や特性によって、最適なレンズフードの形状や設計が異なる場合があります。

広角レンズや望遠レンズ、特殊な形状を持つレンズなどには、それに適した形状のレンズフードが用意されています。

レンズの特性を考慮して、対応するレンズフードを選ぶことで、最大の効果を得ることができます。

レンズフードの形状とデザイン

レンズフードには、様々な形状やデザインがあります。

一般的な形状は円筒型ですが、一部のレンズではペタル型(花びら状)のレンズフードが採用されています。

ペタル型のレンズフードは、広角レンズや特殊なレンズでのビネッティング効果(四隅の暗さを抑える効果)を最大限に活かすことができます。

また、折りたたみ可能なタイプや取り外し可能なタイプなど、使い勝手に応じたデザインも選択肢の一つです。

レンズフードの材質と耐久性

レンズフードはカメラの保護や光の制御を目的として使用されるため、耐久性が求められます。

一般的に、プラスチックや金属などの素材が使用されています。

耐久性や軽さ、価格などを考慮し、適切な材質を選ぶことが重要です。

ブランド品質と互換性

信頼性のあるカメラメーカーやレンズメーカーのオリジナルのレンズフードを選ぶことをおすすめします。

これらのブランド品質のレンズフードは、レンズとの完全な互換性を持ち、優れた光の制御効果と耐久性を提供します。

また、サードパーティ製造業者も多くのレンズフードを提供していますが、互換性に注意が必要です。

信頼できるブランドのものを選ぶか、事前にレビューや評価を確認することが重要です。

コンパクトさと収納の便利さ

レンズフードは常にレンズに装着されているわけではありません。

撮影時以外には、収納や持ち運びが容易であることが望ましいです。

コンパクトなサイズや折りたたみ可能なタイプのレンズフードは、カメラバッグやポケットに簡単に収納できます。

これにより、レンズフードの保護や持ち運びの便利さを確保することができます。

予算とコストパフォーマンス

レンズフードは一般的に比較的低価格なアクセサリーですが、一部の高級なレンズフードは価格が高くなることもあります。

予算に合わせて適切な選択をすることが重要です。

コストパフォーマンスを考慮し、必要な機能と耐久性を兼ね備えたレンズフードを選ぶことがおすすめです。

これらの要素を考慮してレンズフードを選ぶことで、撮影品質の向上とレンズの保護を最大限に引き出すことができます。

カメラメーカーやレンズメーカーの情報や製品レビューを参考にしながら、自身のカメラやレンズに最適なレンズフードを選ぶことをお勧めします。

レンズフード早見表

一般的なレンズフードの口径サイズの一覧を示します。

ただし、各レンズの口径サイズは製造メーカーやモデルによって異なる場合がありますので、最終的な確認にはレンズの取扱説明書やメーカーのウェブサイトをご参照ください。

レンズフィルターサイズ レンズフードサイズ
49mm 52mm
52mm 55mm
55mm 58mm
58mm 62mm
62mm 67mm
67mm 72mm
72mm 77mm
77mm 82mm
82mm 86mm
86mm 95mm
95mm 105mm

この表は一般的な口径サイズとレンズフードサイズの対応を示しています。

レンズフードは一部のレンズに固有のものもありますので、具体的なレンズモデルに応じて適切なレンズフードを選択する必要があります。

また、一部のレンズフードは可変式で複数の口径に対応している場合もあります。

ご使用のレンズの口径に合ったレンズフードを選ぶ際には、この早見表を参考にすることで一次的な目安にはなります。

しかし、正確な口径サイズを知るためには、レンズ自体の仕様や取扱説明書を参照するか、メーカーのウェブサイトで確認することが最も確実です。

メーカー別早見表

各メーカーのレンズフードの早見表を作成しました!

各レンズモデルによってフードの型番やサイズが異なる場合がありますので、最終的な確認には取扱説明書を確認するのが確実だとは思いますが、ご参考にしてください。

Canon

レンズモデル 対応するレンズフード
Canon EF 50mm f/1.8 STM Canon ES-68
Canon EF 24-105mm f/4L IS II USM Canon EW-83M
Canon EF-S 18-55mm f/3.5-5.6 IS STM Canon EW-63C
Canon EF 70-200mm f/2.8L IS III USM Canon ET-87
Canon EF 100mm f/2.8L Macro IS USM Canon ET-73
Canon EF 85mm f/1.8 USM Canon ET-65III
Canon EF 16-35mm f/2.8L III USM Canon EW-88D
Canon EF 70-300mm f/4-5.6 IS II USM Canon ET-74B

Nicon

レンズモデル 対応するレンズフード
Nikon AF-S 50mm f/1.8G Nikon HB-47
Nikon AF-S 24-70mm f/2.8E ED VR Nikon HB-74
Nikon AF-P DX 18-55mm f/3.5-5.6G VR Nikon HB-N106
Nikon AF-S 70-200mm f/2.8E FL ED VR Nikon HK-38
Nikon AF-S 105mm f/2.8G IF-ED VR Micro Nikon HB-38
Nikon AF-S 85mm f/1.8G Nikon HB-62
Nikon AF-S 14-24mm f/2.8G ED Nikon HB-79
Nikon AF-P DX 70-300mm f/4.5-6.3G ED VR Nikon HB-77

SONY

レンズモデル 対応するレンズフード
Sony FE 50mm f/1.8 Sony ALC-SH146
Sony FE 24-70mm f/2.8 GM Sony ALC-SH141
Sony E 16-50mm f/3.5-5.6 OSS Sony ALC-SH109
Sony FE 70-200mm f/2.8 GM OSS Sony ALC-SH145
Sony FE 90mm f/2.8 Macro G OSS Sony ALC-SH138
Sony FE 85mm f/1.8 Sony ALC-SH150
Sony FE 12-24mm f/4 G Sony ALC-SH156
Sony E 55-210mm f/4.5-6.3 OSS Sony ALC-SH115

SIGMA

レンズモデル 対応するレンズフード
SIGMA 35mm f/1.4 DG HSM Art SIGMA LH730-03
SIGMA 24-70mm f/2.8 DG OS HSM Art SIGMA LH876-04
SIGMA 18-35mm f/1.8 DC HSM Art SIGMA LH780-06
SIGMA 70-200mm f/2.8 DG OS HSM Sports SIGMA LH927-02
SIGMA 105mm f/1.4 DG HSM Art SIGMA LH1113-01
SIGMA 85mm f/1.4 DG HSM Art SIGMA LH927-02
SIGMA 14-24mm f/2.8 DG DN Art SIGMA LH878-04
SIGMA 100-400mm f/5-6.3 DG OS HSM Contemporary SIGMA LH770-04

FUJIFILM

レンズモデル 対応するレンズフード
FUJINON XF 35mm f/1.4 R FUJIFILM LH-XF35-2
FUJINON XF 16-55mm f/2.8 R LM WR FUJIFILM LH-XF16-2
FUJINON XF 18-55mm f/2.8-4 R LM OIS FUJIFILM LH-XF18
FUJINON XF 50-140mm f/2.8 R LM OIS WR FUJIFILM LH-XF23
FUJINON XF 80mm f/2.8 R LM OIS WR Macro FUJIFILM LH-XF80
FUJINON XF 56mm f/1.2 R FUJIFILM LH-XF56-1
FUJINON XF 10-24mm f/4 R OIS FUJIFILM LH-XF10
FUJINON XF 55-200mm f/3.5-4.8 R LM OIS FUJIFILM LH-XF55

繰り返しになりますが、レンズフードはレンズモデルごとに異なる場合がありますので、ご使用のレンズに合った正確なレンズフードを選択するためには、各メーカーの公式ウェブサイトや取扱説明書を参照することが確実です。

サードパーティ製のレンズフードも市販されている場合があります。

ご自身がお持ちのレンズに合った適切なレンズフードを選んでくださいね。

まとめ

レンズフードの必要性についておわかりいただけましたでしょうか。

レンズフードは、フレアやゴーストの軽減、対物保護、コントラストと彩度の向上、撮影時の快適さとプライバシーの保護という様々なメリットがあります。

カメラ愛好家やプロの撮影者として、レンズフードは必須のアクセサリーと言えますね。

 

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